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工業用水分析(冷却水 ボイラ水)

日本の水(水道水・地下水・工業用水等)は、地域毎の特性でバラエティに富んでおり、建築設備・空調設備等の適切な材料選定には、事前に水質分析を行うことが不可欠となります。

また、安全かつ効率的に運転するためには、定期的な水質分析、最適な水質管理が必要です。

クリタ分析センターでは、冷却水、ボイラ水などの各種工業用水の分析を行っています。ボイラ水・冷却水は身近なビルや工場の熱利用を目的とした水です。

自動分析装置を導入したラボで、短納期、大量処理体制(1,500検体/日)を整え、クリタグループの冷却系・ボイラの水処理技術を分析で支えています。分析結果だけではなく水質の特性を示した「水質評価シート」も作成が可能です。「水質評価シート」は、給排水・空調設備等の腐食・閉塞防止の薬剤処理の選定、配管等の設備材質の選定に活用いただけます。
また、クリタグループの商品・技術・サービス等の提案まで対応が可能です。

工業用水分析

1日に到着する検体
1,500検体/日の処理体制を整えています。

業務内容のご紹介

工業用水分析業務

冷却水・冷水・温水・補給水分析

ボイラ水・補給水分析

  • JIS B 8223
    (ボイラの給水及びボイラ水の水質)に関する項目
  • 現場での溶存酸素量(DO)測定
    (酸性インジコカルミン比色法、隔膜電極法)
  • その他、管理指標となる水質項目

工業用水管理障害に伴う分析

その他工業用水に関する分析

  • JIS K 0101(工業用水試験方法)に関する項目
JRA規格表 冷却水・冷水・温水・補給水の水質基準値(5)

(1)項目の名称とその用語の定義及び単位は JIS K 0101 による。なお、{ }内の単位及び数値は、従来単位によるもので、参考として併記した。

(2)欄内の○印は腐食又はスケール生成傾向に関係する因子であることを示す。

(3)温度が高い場合(40℃以上)には、一般に腐食性が著しく、特に鉄鋼材料が何の保護皮膜もなしに水と直接触れるようになっている時は、
防食薬剤の添加、脱気処理など有効な防食対策を施すことが望ましい。

(4)密閉式冷却塔を使用する冷却水系において、閉回路循環水及びその補給水は温水系の、散布水及びその補給水は循環式冷却水系の、それぞれ水質基準による。

(5)供給・補給される源水は、水道水(上水)、工業用水及び地下水とし、純水、中水、軟化処理水などは除く。

(6)上記 15 項目は腐食及びスケール障害の代表的な因子を示したものである。

出典:日本冷凍空調工業会 冷凍空調機器用水質ガイドライン JRA-GL02(1994)

水質診断業務(水質評価シート)

(社)日本冷凍空調工業会 冷凍空調機器用水質ガイドライン(JRA GL 02-1994)に示された項目を基本とし、ナトリウム・カリウム・硝酸イオンなどを付加したセット項目として、水質分析を行うとともに、材料選定や水質特性の参考となる水質診断として「水質評価シート」を作成しています。

下記に、水質評価項目とその評価事例を示します。

水質ガイドラインの個々の水質基準値に対する適合性の評価と複数の分析項目を総合した指標に対する適合性の評価を行っています。

POINT

表中の水温・残留塩素・溶存酸素は現場での測定が基本となります。遊離炭酸(pHと酸消費量から算出)も、地下水・井戸水を水源とする場合には、持ち帰り分析ではpHが変化することがあるので、現場測定と実験室測定を併用することをお勧めします。

冷却水管理の為の分析項目について

冷却水の管理に必要な水質分析・水質検査について、項目ごとに測定をする理由や腐食・スケールへの影響などを説明しています。

表

工業用水で起こりやすいトラブル

ボイラの主な障害
  • 腐食

水中の溶存酸素(DO)が鋼材(鉄)と反応し、鉄が溶出する現象のこと。pHが低いと鉄は更に溶出→腐食が進行する。腐食性アニオン(SO42‐、Cl‐)が多いと腐食は促進されます。

  • スケール

ボイラ水中の成分が鋼材表面に固形物として付着する現象のこと。

  • キャリーオーバー

ボイラ水中の溶解物質が蒸気に移行する現象のこと。

冷却水・冷温水系で発生する障害
  • 腐食

冷却水の濃縮による塩化物イオンや硫酸イオンなどの腐食因子の増加、溶存酸素の存在などの環境により鉄などが錆びる現象のこと。

  • スケール

冷却水の補給水には多くの溶解塩類が含まれ、蒸発などの要因により濃縮が起こり、溶解塩類が析出する現象のこと。

  • スライム(バイオフィルム)

スライム(バイオフィルム)とは水中で発生した細菌類(バクテリア)・真菌(カビ)・藻類などと汚濁物質が混ざり合った粘性のあるゲル状のもので、熱導電率の低下の原因となる。

分析の効率化を目指して

自動サンプル分取装置、自動分析装置を用いて効率化を行い、短納期、低価格化を実現しています。

ディスクリート式自動分析装置

生化学分析用装置を、工業用水用に改良した装置で、硬度、塩化物イオン、シリカ、水処理薬品など30種類の測定が可能です。
1時間におよそ1600回の測定能力を有しています。

流れ分析装置

JIS規格にも採用されている装置でアンモニウムイオンなどの測定をしています。

関連サイト

栗田工業の水処理相談サイト KCRセンター